2009年11月11日水曜日

なかの住宅センターの家づくり K邸の場合



なかの住宅センターの家づくりK邸の場合


所在地: 東京都中野区 2001年竣工 
施工:  吾妻工務店 
設計:  東設計工房
構造規模:木造2階建 2世帯住宅 117㎡(35坪)















<こんな細長い敷地に2世帯住宅がたてられるの?>

敷地面積は約100㎡ですが、巾が約5.4m(3間)奥行きが約 17m(9間半)という細長いもの。 そこにそれまで住んでいた古い家を壊して、夫婦と子供2人の1世帯とご主人のお姉さんの1世帯、2世帯住宅住宅を建てたいとの相談でした。「こんな細長い敷地に建てられるでしょうか?」と尋ねられました。






<お姉さんの住まいはバリアフリーに>

お姉さんは事故により歩行が不自由で、将来は車椅子生活になるかもしれないとのこと。そこで、1階は車椅子になっても生活できるように廊下巾も広く、通過や回転に支障がないように洗面所の角を平面的にカットするなど工夫しました。洗面台自体は上下可能な既製品を使用しました。玄関には折りたたみ式のベンチもあります。引戸も多用しています。



<2階は狭さを感じさせない工夫を>  

2階には大人4人が住みます。狭さを感じさせない工夫をしました。洗面台と洗濯機はそのための部屋を設けず、廊下のコーナーに設置しました。ご夫婦の書斎コーナーは屋根勾配を利 用した高い天井の食堂の西の壁一面にカウンターを設けました。南側壁の上部には高窓もつけ ました。食堂と寝室は引戸で仕切られているので開けておけば広く感じられます。階段上廊下 の手すりは文庫本用の本棚になっています。

<自然素材を多用>
アレルギーを持つ娘さんのため、仕上げ材は内外部ともすべて自然素材です。床は無垢のブナ材。腰壁と天井は無垢のサワラ材。壁は内外部とも珪藻土塗りです。通風のため窓の位置もよく考えました。 <機能的で気持ちのいい家>  住んでからは、機能的で気持ちのいい家だと大変に喜ばれています。細長い敷地にうまく2世帯住宅を建てられ、設計者としても満足です。


なかの住宅センター 設計士 東 由美子

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